ダイレクトボンディング⑴

金属を使わず、白い樹脂を歯に直接詰める、非常に高い技術と時間のかかる自費治療です。(一ヶ所およそ60~120分)
保険で行われるレジン修復とは似ていますが、大きく異なります。ダイレクトボンディングはマイクロスコープを使用して精密に段差なく詰めるので、汚れ、細菌が付きにくく、虫歯の再発しにくい詰め物となりますが、レジン修復(肉眼、ルーペ)では 目では見えない僅かな段差が生じます。
ダイレクトボンディングの長所は、歯を最大限保存する事が出来て、審美的に優れる事です。
短所は、非常に難しく時間がかかる事。また、金属の様に強度がないので、咬み合わせの力が強くかかる部位や、大き過ぎる虫歯に適応できない事です。
下の写真は、ダイレクトボンディングで詰める前と後です。臼歯部の場合、この様なラバーダムやZOO(湿度を下げる器具)を使って湿度の影響を避け、確実な接着処理を行います。(口の中は風呂場みたいな環境です。風呂場の窓にセロテープを貼る事を想像して下さい、すぐに外れてしまいませんか。)最大倍率の21倍で見ながら詰めたので、二本で二時間以上かかりました。ダイレクトボンディングは歯科医による技術差が最も出る処置の一つだと思います。段差なく、詰める事が出来るとフロスは引っ掛かりません。ダイレクトボンディングが成功したか、どうかはフロスがスムーズに通るかどうかで判断が出来ます。
ブログでは写真ですが、患者さんには治療後に、治療中の動画を全て見せて説明します。歯の治療の良し悪しは患者さんには分かりにくいものですが、当院の顕微鏡治療では、歯を大画面に拡大して適合などをお見せする事で、良し悪しがハッキリと分かり、患者さんが「目で見て納得できる治療」を行います。
写真の様な歯と歯の間に出来た虫歯治療においては、多くの場合、金属やセラミックの詰め物が行われるため、歯の中央に見える溝の部分も含めて大きく削り、外れにくく、割れにくい詰め物にします。しかし、見ての通りダイレクトボンディングでは歯を最大限に残す事が可能です。
歯をできるだけ削りたくない方には条件さえ満たされていれば、最適な方法かもしれません。また、すきっ歯(正中離開)の方にも程度によりますが、可能な方法です。但し、ダイレクトボンディングの費用や、可能かどうかについては実際に口の中を拝見しないと分かりませんので、一度診察を受けてからお聞きください。